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006 シュミットトリガIC

006 シュミットトリガIC

意外と知らない方が多いと思うのが、このシュミットトリガICです。 シュミットトリガICは入力に対してヒス(ヒステリシス)があるため、ちょっとしたノイズ除去などに使用できます。 ヒスとは下図・左側のようなイメージになります(これは正論理です)。 ヒスを持つICは立ち上がり時には通常のしきい電圧ではONにならず、もう少し電源電圧近くまで入力電圧が上がらないと出力がONになりません。 また立ち下がり時も同様に通常のしきい電圧ではOFFにならず、もう少しGND近くまで入力電圧が下がらないと出力がOFFになりません。 正確なところはICのデータシートをご覧ください。

ヒスを持つNOTゲート(74LS14)の図記号の例ですが、下図・右側のようなものになります。 ヒスを表すマークが付いているのが分かります。

his.png
74ls14.png


1.マイコン・リセット回路


シュミットトリガICを使った例として、マイコンのリセット回路が思い浮かびます。 今はリセットICなどを使った方が簡単かと思いますが、昔はCR回路(Cはコンデンサ、Rは抵抗の意味)で作っていました。

リセット回路は下図のような感じです。

006_reset.png

少し解説します。
電源投入するとCR回路により、ICの1番ピンの電圧が徐々に上がっていきます。
時定数(C×R)は0.47[mS]です。
CR回路の時定数とは電源電圧の約63[%]に達するまでの時間です。
RESET________は、CR回路がある程度の電圧になるまでローレベルのままです。
ある程度の電圧に達するとRESET________はハイレベルになり、リセットが解除されます。

RESET________のように、信号名の上にバーが付いている信号は負論理であることを表しています。

リセット回路を作る際に時定数は、リセットが解除されるまでの大まかな時間(当然ですが正確な時間は出力段のシュミットトリガICの特性に左右されます)の参考値になります。 ダイオードが付いていますが、これは電源OFFしたときにコンデンサにたまっている電気を放電させる目的で付けてあります。 これを付けておかないと、なかなか放電してくれなくなりますので次回の電源投入時にリセットが上手く掛からなくなる可能性があります。

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